ネムルバカ 全1巻 石黒正数 コミックRYU 徳間書店
ポトチャリポラパさん
・石黒氏の資質といいますか作風といいますか、随所に「あそび」を感じられるのです。この場合の「あそび」というのは、自動車のハンドルの「あそび」って意味の「あそび」ね。
枳棘庵漫画文庫さん
モラトリアム期間のまっただ中、これからどうなるんだかよく分からない自分の人生に向き合って立ち止まったり、迷走したりする大学生達の青春の一ページ。
真・業魔殿書庫さん
(やりたいことはあるか?同室の女子大生2人の青春漫画 - ネムルバカ)
自分が心地良い循環の中にいることを認識し、「やりたいことのある人」と「やりたいことがない人」の話題が出たところが折り返し地点ですね。
■関連
自分の安地を作っていないか?「ネムルバカ」にみる駄サイクルの恐怖。 - たまごまごごはん
●追加
猫は勘定に入れませんさん
「それ町」的日常を愛する感情を「お前はそれでいいのか?」ってグラグラに揺さぶってくるマンガです。
BWSのダイアリーさん
(全ての8割に属する人へ)
多分、石黒先生は自分との向き合い方が上手いんだろうなー…。この「ネムルバカ」に限らず、「それでも町は廻っている」にしても、小学生なら小学生、高校生なら高校生、大学生なら大学生と、恐らく大多数の人間が感じていたであろう等身大の悩みや情感を的確に抽出してくるって感があります。
かの天才、竹易てあし先生が唯一残した作品集『おひっこし』を、00年代に量産され続ける青春マンガ群がどれひとつ越えられずにいるなか、もしや新たなマスター・ピースの誕生では、と思わせるのが、石黒正数の『ネムルバカ』である。
フラン☆Skinさん
作品が壊れない範囲で現実というものを描くだけでなく、
最後にそれに立ち向かうトコを描いているのがこの作品の魅力だと思います。
マンガソムリエさん
生々しさとか、痛々しさが、余韻が残る程度に、かといって後味が悪くならない程度に、ぶらりぶらりとコマが進んでいく。
で、考えてみたら、大学生活ってそういうもんだ。
このマンガ、大学生、バンド物、デビュー前、みたいな設定だけあげると浅野いにおの「ソラニン」にそっくりだ。
にも関わらず、その読後感は全然違う。
その事についてつらつら書く。
両漫画の対比。特に、ラストシーンの意味への言及が興味深いです。
マンガがあればいーのだ。さん
(「ネムルバカ」から感じる、キャンパス・ライフ・モラトリアム。)(画像アリ)
自分の中での様々な経験や感情のフィルタを通して見る世界は、確かに昔とは違うのだ。
そのフィルタを、この作品ではしっかりと大学生用に交換して描かれてる。
このマンガは、そういう読む側への問題提起を非常に多く含んでいるのだけれど(「やりたいこと」だけではなく)、それをコミカルな語り口で面白く読ませてしまうところが素晴らしいのだと思う。
夢だの目標だのと正面からやられると気恥ずかしいところがありますな。それでも著者特有の軽いテンポと適度なギャグとでかなり読みやすいですが。
マダオの戯言さん
(「8割」に捧げる物語。)(画像アリ)
ぬるま湯に頭まで浸かったような、でも当人たちにはそれなりに切実だったりする<大学生>という不思議な時間を描いた作品です。
紙屋研究所さん
ぼくにとって、大学時代にこんな切迫感をもって夢を追うことを考えるなんて、とうていできなかったわけですよ。ゆえに、「大学生日常ストーリー」と裏表紙に銘打たれているものの、ぼくにはその点は今ひとつだったわけだ
だけど、それ以上にこの作品がよかったのは、先輩後輩関係の描写だろうと思った。