インドへ馬鹿がやってきた 全1巻 山松ゆうきち ゴラクネクスター 日本文芸社
情報中毒者、あるいは活字中毒者、もしくは物語中毒者の弁明さん
(これは無茶にも程がある。)
「インドには漫画が無い、無いものは売れるに決まってる、インドへ行って漫画本を出すぞ!」
普通こんなこと考えないし、考え付いてもやらない。しかし、それをやってしまった漫画家がいる。
それがこの作者、山松ゆうきち。しかもこの時五十六歳。
たけくまメモさん
そういうのは、ただ単に貧乏なバカがやることでさ、それ見て人生観が変わるってことはないよ。金もって賢くなればやらなくなるって。バカを見て感動することはない。
単行本にも収録されている、竹熊先生とのインタビューでの一文。
間違いが多すぎる間違い探しの絵が、それ自体別のオリジナル作品へと昇華するように、この生き方に読者はなにか得体の知れない凄みすら感じるのです。
「すごいインド」に「すごい山松氏」を掛け合わせた結果、「すごい」が日常化していてるのですよ。
・たぶん、異様に得るものが多いインドの旅だと思われますが、山松氏にいわせると大失敗だったんでしょうね。そういうところもひたすらすごい。
●追加
asahi.com(コミックガイド・南信長氏)
サンダルを買うのも一苦労のくせに、翻訳者を探し、訳したセリフをパソコンで打ってもらい、印刷所と交渉するバイタリティーは驚異的だ。