FLIP-FLAP 全1巻 とよ田みのる 講談社 アフタヌーン

「FLIP-FLAP」とよ田みのる(講談社): ポトチャリコミック

主人公は「普通」から「変化」を試みた。その結果記録が1冊のマンガになったわけです。

ピンボールという特異な題材に目が行きがちだけど、題材よりも重要なのは、主人公が何か(この物語だとピンボール)に打ち込むこと自体と言えるでしょうか。

それはそれとして、ピンボールとの「バトル」シーンの迫力もスゴイと思ったよ。

枳棘庵漫画文庫さん

ピンボール」という変化球の題材で攻めてきているように見せつつ、しかしその本質は直球ど真ん中の青春ストーリー。

1点画像アリ。一枚絵として綺麗、という印象のあるタイプの絵ではありませんが、妙に魅力的に感じます。

真・業魔殿書庫さん『揺らせ、心を揺らせ!熱いピンボールブコメ

シンプルだからこそ自然に読み手の心にも浸透してくる。魂が震える。

それは何よりも大切で強い原動力なんですよね、”好きな気持ち”っていうのは。

「なんでこんなにみんな必死なんだ?」って思って、次第にそれに違和感を感じなくなるというか。熱い漫画です。

地球にマンガがある限り!さん

とよ田みのるの描くキャラクターには悪人がいないんだよなあ。パラダイスの住人なんだ。

登場人物皆が皆眩しい位に良い奴で、それが読んでいて爽快感を与えてくれます。


フラン☆Skinさんピンボールに掛ける青春』

かなり特異な作品でアフタヌーンだからこそ連載できた作品ですが、
それ故に際立った面白さが凝縮された一冊です。

特異な題材、特異な登場人物の、他に見ない作品だと思います。


三軒茶屋 別館さん

ピンボールという題材ですが、マイナで静的でマンガにしづらいかと思いきや、巧く物語に取り込んでいます。*

『このあたりの話は後日別記事でします』との事で、書かれた記事がこちら。

『FLIP FLAP』に見るマイナジャンル漫画の「文法」 - 三軒茶屋 別館

ピンボールというマイナージャンルをいかに物語に上手く組み込んだかという解説。

1.主人公、ゲームにチャレンジ。

     ↓

2.ルールの解説。(ゲームそのものの奥行きを説明)

     ↓

3.主人公、上達する。(ゲームの楽しさを説明)

     ↓

4.大会(ゲームを取り巻く世界の解説)

     ↓

5.エピローグ(ゲームを通じて人間関係に変化)

この様に段落分けして、段落ごとに解説。分かりやすくてためになります。


紙屋研究所さん

ピンボールというゲームの醍醐味」が読者と共有されないので、読んでいるぼくはおいてけぼり。


ヒカルの碁3月のライオンに比べ、雰囲気が伝わってこない。それが何故かは分からないとの事。ここら辺、マイナージャンルを『上手く料理した』と評した三軒茶屋別館さんと対照的です。



しばた@OHPさん『燃え上がれ恋心! うなれピンボール!!』(GA MAnga Bookmarkさんより)
物語の概要を知らない人に非常に分かりやすい内容です。画像アリ。

親しみやすい絵柄で、作者が言いたいことをストレートに読者に伝えてくる作風は、とよ田みのるの前作「ラブロマ」と同様で、たいへんキレが良く、清々しくもある。

FLIP-FLAP (アフタヌーンKC)