GUNSLINGER GIRL 10巻 相田裕 電撃大王 アスキーメディアワークス
そこに自由はない。それは緩慢な自殺をしているような、息苦しく、出口の見えない生だ。
■物語三昧〜できればより深く物語を楽しむためにさん
既刊までの作品全体を通した評。
『GUNSLINGER GIRL』 相田裕著 聖なる残酷さ〜美しいが納得できない世界観
サンドラとペトラの物語が挿入されるあたりから、ぐっと世界が物語として展開し始めて、僕としては、この「永遠に止まったままの静謐な世界」から抜け出そうと、物語にダイナミズムを与えようとする作者に敬意を感じますね。
『GUNSLINGER GIRL』 6〜10巻 相田裕著 成熟した大人の恋の物語の挿入から生まれる立体感
これまで固定的で止まった関係に、ある種のダイナミズムが挿入されることで、すべてのその他の「風景」にしか見えなかった記号が、リアル感を持って動き出したからなんです。
上の記事と合わせて、作品の変遷が感じられます。
たまごまごごはんさん
『偽善だと分かっていても、僕はトリエラを守るヒルシャーを見たい。』
画像アリ
実際、幼い女の子が大きな大人と組んで人を殺して、少女が「今日は5人殺したよ!」って喜ぶ光景はすげーかわいいわけですよ。
自分がこの漫画に一種の嫌悪感を持ちながら強烈に惹かれるのは、この様な残酷な萌えがあるからです。
「偽善だと分かっていても」それをあえて前向きに受け入れるのは強さだと感じました。
フラン☆Skinさん
しかし本編はそんなほのぼのとした雰囲気ではなく、
アンリエッタの死の波紋が一期生に広がっており、
また、トリエラも身体の不調を自覚しはじめてくる。
FULL MOON PRAYERさん(b:id:genesisさんより)
その答えすら与えられないのに、クライマックスシーンでは思わず涙が出るのだから、本当にこれはなんという毒のような物語なのかと。
物語が進み、終末へ向かう事。
それは少女達の死が近づく事。
■追加
終ワリノ始マリさん
お互いがお互いに抱えているものの重みを知り、さてどうするの、というのがこの巻のテーマだった訳だけれども、割と正統派な結末ながらその魅せ方が超絶巧いよね、と思う。